air icon Venus −金星−

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お題2006−No.08 【Venus】

オリジナル・キャラクターが絡みますので、苦手な方はパスされてください。
ここに登場する 佐々葉子 は、ヤマトのコスモタイガー隊員です。
当艦では全面に亘り活躍します。加藤四郎はオリジナル設定が強くなっています。
詳細は、三日月小箱 NOVEL「宙駆ける魚」 などをお読みいただければと思います


また、この話は 「故郷離れて・b」 「木星の向こう・宇宙そらの果て」 の続きです。
【R】表現部分は、(一応、隠してありますので)自身のご判断でお読みください。
(1)


 「それで…」
とん、と傍らのベッドに腰掛けさせながら、加藤四郎は言った。
たっぷりの湯を張ったバスに入り、旅の疲れを取ったあと。
薄い部屋着――彼女はキャミソールが好きで、合成シルクの下はパンツスタイルの
サーモンオレンジの上下が目にまぶしいなと思いながら。
首に腕をかけて、伸び上がるようにしながら、その身体をとん、とベッドの上に置
いて、彼はその横の窓際にもたれかかった。
 ふい、と首を伸ばし、両方から唇にキスを。
抱き合わないのも、時には新鮮で。
んん……。舌が、生き物のように上唇に触れるのを心地よい痺れと共に感じて。手
を、離した。

「うん……なんだかね、それから別になにも」
「そう?」
「――うん。たぶん古河が」唇の端を上げて。それは笑った、のだと思う。
「――あの人も、怖い人だな」
何をやったのかはわからないが、相当、なことをしたのだろうと想像できた。
小諸が生半可な人間ではないことは会っただけでわかったし、多少の脅しじゃ利か
ないだろう……戦場渡ってきた人間の図太さ。そんなものがある。
 ま、いい。
 ずい、と近付いて、腰のラインを腕で巻き取った。
急にぐい、と抱きしめると、身体がしなって、腕の中に彼女の存在感を感じること
ができる。
 あ。……しろ、う?
 あぁ。きれいだな――俺の、葉子さん?
 んふ。
帰ってきて今までの無表情はどこに行ったのかというように、あでやかに微笑んで、
腕の中に溶けるように身体を預けて。
愛しくなって、頬に、そして耳たぶにキスをし、舌で舐めると、微かな身じろぎと
ため息が漏れた。
 葉子さん――俺の、ものだ…。


 一気に抱き込んで、耳の後ろから首筋に手を這わせ、反対側は服の下にそれを滑
らせて。
 あぁ……しろう。会いたかったわ――ねぇ? 貴方が欲しいわ。抱いて。ね?
なんてことを言うんだろう、と彼は思った。
 ぎゅ、と細い腕が絡まって、だが細かろうと何だろうとこの人だって戦闘員だ。
 あぅ……つっ。
背中の敏感な部分を撫でられて、びくりとしたのはこちらの方だ。
しなやかな指がすぅっと足の方に降りて、腿の内側をさすった。
 あ、……だめだよ、もう。
その動作に釣られるように、簡単に――身体が変化していくのを自身、感じた。
いやもう、再会した最初から、抑える方に苦労していて。
この人が欲しい。腕の中に絡め取って、むちゃくちゃに愛したい。そんな思いだけ
でこの数時間、傍にいた。
 大切にしたい――大切に思っている。
やわらかくくるみこんで、外の何からも守ってやりたい。
だけど。
こうやって自分の手で、むちゃくちゃにしてやりたいのも確かで。

 強いキスをして、そのまま舌を顎から首筋に這わせた。
するりと上を脱がせたまま、手は鎖骨の敏感な傷跡を這う。

 はうっ……ん。ふっ。……あぁ……しろう? ……はぁぁっ。

 最初からもう、乱れきっているようで。

 あ。
くちゅ、と手の中で身体の中が鳴った。
くちゅくちゅ……そのままいじりながら、唇を胸の突起に触れるようにすると、
びくん、と身体が跳ね上がった。
また口にくわえ、舌で舐めまた転がして十分に味わうと、身体の痙攣がさらに増した。
 あ……はぁっ。
 首に回された手が強くなり、しなやかな足が腰にかかる。

 いい?
その足を持って開くと、素直に目の前にさらされているのは先ほどから片手で遊ば
れている場所―― 一気にずく、と差し込むと、しかめた顔のまま、唇が半開きに
なり、なんともいえない表情になった。
苦しそうで、幸せそうで――その瞬間。
彼女が頼っているのは僕だけだ。どうしようと、自分の手の中にある。
 肩を抱いて、目を閉じたままのその身体を少し起こさせると、その唇からひっき
りなしに漏れる声が、耳を打った。

「あぁ……いいよ。きれいだ、葉子さん」
「しろう――愛してる、わ」
ぎゅ、と抱きしめ、次の瞬間に身体を押し付け、逸らせて。
上から落とすように責めた。
 あぁっ。ん、はぁぁっ。あ……ん。
 くぅっ、あ……はぁ、いやぁっ。





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