小さな城−辺境の小矮星
![]() 加藤大輔は加藤四郎と佐々葉子の息子です。 彼は、青空が似合う−−と、紗月が言いました。そっかな? でしょうね。 長じては女にモテて、ちょいと皮肉で意地悪で口が悪いけれど、根は優しくて 大らかな青年。苦労ってものが何か知っていて、命の大切さも愛情の辛さも よく知っている。10代の頃から随分大人びた子どもでしたね。 7〜8歳くらいまでは、マザコンで、甘えっこで、泣き虫だった彼が、 ある夏休みの旅行で、ある事件に遭遇してから、大人になろうとし始めます。 そして、彼がいつの間にか逞しい子になったのは……この時期だったのかな、 と作者は思うのですが、いかがでしょう。 「小さな城」というタイトルを見たときに、プロローグのシーンが浮かびました。 4歳か5歳くらい。暗闇の中で、目が覚めて、怖くて。 子どもの頃、誰でも経験があるんじゃないだろうか。その時に、あっためて、 くるんでくれる親がいたかどうか、ということは、けっこう後の生育に大きな影響 を与えるのじゃないかと思います。−−いや、隣の部屋でごーごーと平和に 寝ててもいいんですよ(笑)。でも、居てくれる、という安心感ね。 月の官舎の部屋で。官舎は基地に廊下続きでしたから、夜中に呼び出されて 葉子大尉は仕事に行っていた−−何度もそんなことはあったと思うのですが、 たまたまその時目が覚めてしまったんでしょう、幼い息子は。 そんな時に、「大輔」といってくるんでくれた葉子さんが好きだなぁ。 この母子の関係というのはかなり特殊(笑)ですが。彼女はこの息子を、大事 に、でも放り出して、厳しく、でも甘やかして育ててるんですね。 で、自分もけっこう頼りにしたり甘えちゃってる(ダンナの代わりに・笑) いいなー、と思いながら書いています。 ![]() 地球から遠く離れて、母と息子2人で暮らす。 彼女は何を思ってそうしたんだろう・・・大輔のためもあり、自分のためも。 父親と娘は月で暮らしている時期です。会いたかっただろうな、どっちにも。 片道、さすがにこの時代の艦でもひと月近くかかったと思います。 だから、帰りに戦艦アクエリアスが迎えに来てくれるのが嬉しかった大輔。 普通は輸送船の定期便に乗っかって帰るんでしょうけど、士官たちの入れ替え が行なわれたため、資材の搬出なんかもあったと思う(コスモタイガーも運ん だだろうしね)から、そうなったんでしょう。それと、佐々たちを迎えにいく ってことで特別扱いされた可能性もあります。 ラストシーンをどうしようか、とずっと考えていました。 惑星ゼーダ(*架空の惑星です)を見ながら小矮星を離れる大輔も書きたかっ たのですが、ワンパターンになりそうで。ともあれ、この古代くんは好き(*^_^*) お気に召していただければ、幸いです。 この話は、 「der Mond」 のあとの話 「祝祭」 (*学校での文化祭の話ですが 未完)(=大輔8歳)に続く話で、この続きが2006-No.24 「巡り合う」 (*中学生 の勇人、祐子、大輔の学園もの:coming soon...)(=大輔11歳)です。 ![]() なおこの作品については、「壁紙宇宙館」様 にたいへんお世話になりました。 「YAMATO2199」 の背景や、佐々登場のいくつかの物語など、イマジネーション 豊かな画から触発されることも多く、いつも一方的にお世話になってきましたが (3) (4) (5) の背景を、よろしければもう一度ご覧ください。実は、この作品のため に描き起こしていただいた、大輔くんのためのオリジナルなのです。 書き手としてこんなに幸せなことはありません。ここにあらためてお礼を申し上げ ると同時に、皆さまも、もう一度堪能されてくださいね。 お礼と、あとがきに代えまして(_ _) 綾乃・拝 ![]() −−14 Mar, 2007 あとがき記す(21 Mar, 改訂)
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