- moon light sonata -


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= あとがき・2010 =




 お読みいただき、ありがとうございました。


 新月worldは一応、航海班/艦載機隊サイト(<矛盾!?)ですので(笑) 島くん中心のお話(数は多くありませんが、重い…はず)と、膨大な量の艦載機隊話があります。 それにオリジナル・キャラクターも多い……。


 PS2の椎名ちゃん以来、女性戦闘機隊員というのは、ヤマト本編でもデフォルトになったようですが (同人の世界では以前からいらっしゃいましたね) うちでは堂々、メインとかかわりまくる登場人物の一人として、佐々くんという女がいます。
 この佐々葉子については、読み手の方々に応援されて生き延び(本来、 35歳前後でお亡くなりになる予定だったんですが)たという幸せな女ですが、物語の担い手として、 本人は自覚のないまま、新月worldで活躍しています。
 この葉子に(若い頃)惚れて、思い続けたあげく振られ、長じて後は開き直って、 生涯をそれに捧げちまう男・古河大地。……普通、ここまで想われたらウザいでしょうか?  それとも女冥利に尽きると思うでしょうか。


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 時々、だだだっとキャラクターのMy・ブームが訪れます。
 作者的エコヒイキ・キャラなのは葉子はじめ、大地、吉岡、豊橋らですけども、 どうも虐げられてるヒトが好きなのか、いぢめるのが好きなのか。


 大地は、どこかでも書きましたように『ヤマトよ永遠に…』の暗い部分を、 一身に請け負ってくれた人物です。 本編キャラをそういう境遇に晒すのは“本編どおり”を標榜する自分にはとてもできなかったし (本当は森ユキとかの話を書こうと思ったのですが、某所で読ませていだたいて、それで“満足” しちゃいましたし・笑)、当時、一緒にサイトをやっていた相方が、どうしても辛いのはイヤ、 と主張しまくってくれましたので、そうでない部分しか出せなかった、という経緯もあります。 その中で、自然発生的に生まれた大地の状況、でもありました。
 彼の落ち込んだ罠は、のちのちまで一人の戦闘機隊員を(作中的に) “伝説”化してしまい、自分の中での“SFぽくしたい”という欲求にも合っていたこともあり、 彼はひどく戦闘的なキャラクターになりました。


 大地の話は、これまで“こういうヤツ”という噂で語られて、実際どうだったか、 は実は書いていなかったのです。ですからこの話というかシチュエーションは、 どこかであったはずだし、ですがなかなか書くチャンスもなく、また書いてからもしばらくは 放置してありました。仕上げたのは今年の夏。相手キャラがなかなか姿が見えなくてねぇ。
 私は“誰にでもそれなりの事情がある”とか思ってしまうタチで、なかなか厭なヤツが書けない、 という癖がある。欠点でしょう。この中條という男、どう思われますか。自分ではもう少し、 彼の側の内面とか描き切れてない気がして申し訳ない。 まぁ、そういう性癖の男、と思っていただければよいかと思います。


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 拷問シーンとか。相手を容赦なく叩きのめすシーンとか。
 しんどい、と思いつつ、書いてるのは結構楽しいです(<をい)。特に、 大地が“ヤル側”に立った時は。――いや、耳まで削ぐつもりはなかったんですが、 このヒト、最初のだけでは手ぬるいと思ってしまったんですよ。つい、ナイフが動いて…。 あぁ、ヤバい男だ。マジで。
 このあと彼は、身分その他全部剥奪されて、αケンタウリの独立惑星系(なんて本当はあり得ない、 のですけども)「サライ星」へ送られます。強制労働に従事させられて生かさず殺さずの中、 刑に服するんでございますが。
 こっちはもう、長い間ずっと書いてまして、一人で楽しんでおります、すみません(笑)。


 大地の話は、けっこう自分の書いたものの中では読み返し度の高い作品群です。
 もしよろしければ、これをきっかけに、index から他作品も是非、お読みください。 それでもって、ご感想などいただけましたら、嬉しいです。
反響なぞあれば、眠らせているものも表に出すかもしれません。


 ヤマト世界に生きたことのある男。だけど彼のベースにあるのは“白色彗星戦の傷”です。 心身を苛むのは、デザリウムによる捕虜生活ですが。。。ヤマトの戦いで人生を狂わされた。 しかし、後半生の彼を私はとても好きなんです。
 葉子と大地はこの先、どうなるのか。
 親友・戦友というには強い絆を持ちすぎている男女ですね。


 人生には何の共通点もありませんが(当たり前、ですな)、自身の作品世界の中で、 私自身に最も近いのは、実はこの古河大地です。 私は作品に自分を投影するのは大嫌いで、気持ち悪いとか思ってしまうのですが、 大地の精神世界だけは、自分のある部分を託したものがいくらかあります。


 なんだか雑談めいた「あとがき」になりました。
 よろしければまた、どこかでお会いできましたら幸いです。


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綾乃・拝
――20 Nov,2010 あとがき記す


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