・・・『宇宙戦艦ヤマト』二次創作部屋 :甘い二十之御題・・・
あとがきのようなもの
・・・


 

【第1フェーズ】


#01 風が吹くたびに

 テーマから始めてみた、というお話です。なんですね、私、潮風に吹かれて岩礁に立ってるの好きですな。よく立たされてるのは、古代進です、何故か。彼は海が結構似合う男だと思います・・・いやなんたって船乗りっすから。宇宙だろうと、地球だろうと。
 短い文章で書くのって難しいですわ。どこまでバレないで書けるかな、と思ったんですけど、最初の1行でわかられてしまった。
 あぁ、島の声だな。ってね。艦載機が1点から形になり、すぐに上空に近づいてくる、そういう船と海と艦載機と、のシーンは、目に浮かんですぐに書いてしまいました。久しぶりに、執筆時間30分、という超快速の短編。

 この「島次郎」くんはね。「時は過ぎても…」後の、さらに「地の翼」直後の、次郎くんです。古代艦長とは仲良しです。
 そういえばこのお話。KY100−No.xx「海へ…」の続きです。すみません、本編まだ出来てませんですね。先にこっちが出来ちゃったけど。その時の"思い出の場所"ですが、まぁそんなことは短編の中ではどうでもよいことです。−−2011.01-31 筆


#02 背中合わせ

 #01 読んで、うっかり感動してしまった人、ごめんなさい。ときどきこういう"外し"をかましたくなるんですわ。
 単に"背中合わせてるだけだろこれ"…って話ですけど。ほのぼのしていただけばいいっす。まぁこんな時代ですしね。やりませんでした? 体育のスポーツ系クラブの準備運動で。2人組になって、背中でしょいしょいして屈伸するやつ。あれ、結構合わない相手と組むと、厭な感じでしたよねぇ。私はガラが大きかったので、相手がとても気の毒で、フラフラされてしまうのがとてもしんどかったです。三郎にーちゃんの気持ちがよくわかる、うん。
 さて、この時の"鬼教官"って誰なんだろうなぁ? −−2011.02-01 筆


#03 その指先の示すもの

 最初から、真田さんの話にするつもりでした。澪の話を書こうと思っていたのですが、どっかのサイト様の美雪ちゃんがチラチラするんだな、これが(笑)。でも、やっぱ、赤ん坊の指先の話。。。ではありませんね、結果。
 真田志郎と古代進の関係について、古代ファンの方々とは意見がけっこう異なります。某祭で私はアンケートに、「上司と部下」と書きました。どちらが上司か:こっちが古代進、部下なのが真田志郎です。ヤマトにおいて。戦艦に乗ったときは。
 「弟のように思っていた」……『さらば』の中での真田さんの名科白ですし、『Space Battleship ヤマト』の中でもヤナギバさんが熱演してらっしゃいました。だけどこれに囚われすぎてはいませんか、ファンの皆さま。。。とは個人的意見です。

 仕事や命がけの現場における上官と部下。仲間。「あいつならやってくれる」「年少だがこいつになら預けられる」…真田さんの想いはそうだったと私は思っています。“弟のように”というのがあるとすれば、「こいつの行く先を見守っていたい」もしくは、そこは任せて自分の道を…かもしれませんが。ともかく豊かな関係、だと思うんですよ。だから一元的に捉えたくないですね。−−とまぁ、そんな話。

 新月設定の、2208-2209年、ガルマン=ガミラス帝星連邦と、通商条約(および軍事盟約)を結ぶために、地球は大船団を組んで全権委任大使を派遣します。その大使兼船団長が真田志郎で、護衛艦および艦隊司令が古代進という設定です。この時、古代進・26歳、真田は36歳です。(設定当時とは真田本人の環境は微妙に変化しております。この物語内において少なくともヨメは確認されていませんし、同乗もしとりません。ほかの物語には存在しているかもしれませんが)…とまぁこういうお話でした(_ _) −−2011.02-02 筆


#04 ただ見つめていたい

 これだけは、どうしても森ユキの話になっちゃいそうだぁ、と悩みました。だってねぇ。男が男を「見つめて」いたら気色悪いでしょう…。相原の話か!?(<をい) 古代を見つめる島大介…ち、違う。航海班的にはあり得ない、、、(いやまぁ赤矢印の皆さんはお好きなネタですけども)。
 ということで、冒頭で! 思いっきり! コダイススムご本人に!! 御題を否定! していただきました。
 ふぅ。大技でございます(_ _)

 訓練学校時代のコダイススム。明るかったと思いますよ。いくら根暗な野郎でも、ポジティブシンキングなヤツでなければ大成するわきゃないし、リーダーなんぞできません。だから島も古代も、こんな地下都市・こんな状況下でも、“それなりに青春”“それなりに学園生活”しております。だけど古代進。−−仲間がいる。親友がいて、一緒に歩む友がいて。しかし孤独である、と。こんな処に出るんじゃないかなぁと思ったんだけど。
 見つめることの想いの強さと信頼というものを、この時、16歳の彼はまだ知らない。それは、現場渡ってないからですし、本当に愛する相手にめぐり合っていないからですね。見つめる前に、拉致して抱きしめてあげてくださいよ。いや、飛び込んで、でもいいけど(>ユキちゃん・笑)。
 まぁ森ユキってのは、そんな女です。と思うんだよなぁ、私。たくましくて、素敵よね♪ −−2011.02-03 筆

 ちなみにこの御題、「宇宙図書館 第6回ブックフェア/バレンタイン・如月の訪ない」と連動しております。お楽しみください★


#05 駆け出すお前の背中を・1

 男が男の背中を見つめる時、ってどんなときか…。大きさに負けているような気がして悔しい時とか。ついていきたいと思う時とか。…マチガっても、熱い目で見つめたりしない。。。と思う(<私、絶対BL体質じゃないよなぁ)。で、島くんと古代くんの関係で考えると、やっぱり島って古代の背中ばっか見てた気がすんだよね。これ、ちょっと悔しい。悔しいので、古代くんに酷い思いさせてみました、、、ってわけじゃなくってさ。すらりと浮かんだんだもの。【02】の「背中合わせ」で書こうかと思ったのですが、本当は古代は“島になら背中を預けられる”と思って先頭走ってたわけでしょ(もちろん南部や加藤でもだいじょぶ、なんですけど)。その島が、本当に“背中を守ったらどうなってしまうか−−”というのが、この、【05-1】と【11】なんです。ネタバレやがな。
 だから、「あとがき」で書いても仕方ないんですけどね。島くんファンはご注意。ラストの「古代の背中が遠い」ってのがミソですから。彼奴はですね、そんなこと思ったことないんですから、それまでは。逆に、古代くんは……「お前がいないと隙間風が吹くような気がする」くらいは言ってほしいよねぇ。いや戦後、そう思ったことが何度もあるでしょうけど。>【01】参照 ということで、こんなオハナシでごめんなさい。お詫びのために、【05-2】にTryしてみました。−−2011.02-05 筆

・ ・ ・

#05 駆け出すお前の背中を・2

 ネタは同じだが違う話。島くん、元気に生きてます。古代をからかったり、頼りにされたりしています。『ヤマト3』です。艦長、弱気です(笑)。航海長、実は責任は古代に預けちゃってるから(無責任に、というわけではなくて、「あいつならできる、俺たちなら助けられる」と思ってっから)平気です。真田さんじゃありませんが、それだけでもだいぶん楽なんです。No.1とNo.2の違いってソレでしょう?
 綾乃は結構、商売柄&キャラ上、なんかやるときに【No.2】の立場を取ることが多かったですし、多いです。そのうちに、その位置づけを好むようになってしまいました(ヒトとしては“ひっそり葉っぱの影からほくそえんで見てる”のが好きですが。隅っこ、好きです)。最近出逢ったある人に、「それって真田さんの位置づけ」と言われています、自分で考えたことぁありませんが、いわれてみれば、ほーなるほど。No.2にはNo.2の苦労がありますが、(No.1が莫迦:近似値:古代進)だったりすると特に。ここで言うコダイススムは、褒め言葉です。本当に莫迦だったらNo.2なんてやりません。古代の莫迦者は、これだから良いのです。天才ですから。(ありゃ)
  島くんはNo.2とNo.1の両方の力を持ったヤマトのNo.2です。真田さんがNo.3だといっているのではなくて、これは、2人が似た性質を持ちながらも、職分も対古代への性質も重ならないから、この“三羽烏”は機能が高いのですね。だから、“ヤマトの両輪”といえば、古代と島、であって真田は入らない。
 前に「ふたり」という短編を書きました。『ヤマト3』は、もう少しこれを掘り下げて欲しかったなぁ、といまでも思っています。 −−2011.02-06 筆


#06 流れ込む感情

 お題をみて、一番最初に中身が浮かんだのはコレでした。
 “まんまテレサ”でしょう!? 強大なテレキネシスで、全宇宙的に思念派を発信したかと思えば、特殊な指向性を持った思念派をエネルギーに変えてヤマトの通信機能を破壊してしまいそうになったり……恋に燃え上がった女って怖い(笑)。
 このシーン、本当に感動したんです。そこまでの数話は、緑矢印的には噴飯ものなのですが、『テレサ・愛と別れ』あたりから、俄然、島くんは島くんらしく、古代くんは古代くんらしく振舞うようになってくる。(まぁあの古代の科白は……お前そこで、そんなことゆーか? のオンパレードだったけど・爆。怒っていいよ>ユキ)

 彼はどうやって、その感情と向き合いながら『永遠に…』『ヤマト3』そして『完結編』の時代を生きたのだろう? ……あの頃からずっとずっと、考え続けてきました。私なりの考えは持っていますが、此処では語るまい。島の一人称は、やっぱり難しいです。 −−2011.02-06 筆


#07 探し出してみせる

 最初、どう考えても「森雪」の話だな、というのから逃れられませんでした。へ? 『復活篇』か、若しくは『永遠に…』です。『永遠に…』は、わたくし、個人的には“探索の物語”だったりしますね、互いの心や、魂や。そうして離れて戦った時間の、あまりの長さと重さに、です。

 さて、「05-2」が上記に「あとがき」だけ残っています。
 実はこの「07」、半分以上、それと同じです。最初2本並べて【05】で出したのですが、やっぱりインパクトの点で潔くないので、やめました。でも、出来てしまった話は、けっこう言いたいこと満載で…これになったというわけです。
 以前、「2005年御題・ふたり」で、この時代の艦長室、古代&島のやり取りを書きました。物凄く楽しかったです。思うに、惑星探査の1年間て、ヤマトの中でのいろいろな業務や日常生活が見えて(描けて)、なかなかおいしいのですよ!? 最初、“短編を書こう”と思ったのは、それがきっかけだったといっても過言ではありませんでしたから。

 ともあれ、古代進=艦長の孤独。これが20年経つと、『復活篇』の、悟りきっちゃったあの古代進になり、『Space Battleshipヤマト』の、なんとも人間的魅力溢れる艦長代理になるのでしょうか。前者・38歳・本編。後者・34歳・スピンアウト。この物語では当初は26〜27歳くらいを想定していたようですね(無理無理24歳設定にもっていったようですが)。
 艦長となっても、島と真田無しでは古代は艦を動かせなかっただろうと思います。本編を見ても、大事なところはけっこう合議制を採っている。それで、最後を決めて責任を取るのが艦長、というなかなか正しい企業のあり方、を実践しておったりするわけです。それを島は分かち合おうとしている…冷静に見つめつつね。
 あぁ、誰だってこんな副長がほしいよぅ(^_^;)。いいなぁ、古代。…というわけで、この許になった、「駆け出すお前の背中を・2」は。まぁ読まなくていいです。よほど「全部見ないと気が済まない」という方のみ、チェックください。>>#05-2  −−2011.02-07 筆


#08 月にかかる雲のように

 相当にこじつけなお話ですが(^_^;)。島&古代だけだと、どうしても話のパターンが似てしまう(わけではないのですが、私の力量不足で、つか、愛情不足!?)。月、といえば艦載機隊なので。加藤三郎兄ちゃんに登場していただきました。
 白色彗星戦で殉職・・・彼を思う島ってのはやってみたいネタなんですけど、島くんも元気に生きているのはそのあと、ヤマトとしては2本分だけなので。結局、惑星探査の前かあと、しかない。『完結編』ではヤマトは2回旅立っているのですが、この“のほほん”ぶりは、惑星探査より“前”でしょうねぇ。

 さて、オリジナル・キャラをなるべく出さない、という方針でやってきました。01.で次郎くんが出ていますが、これは果たしてオリキャラなのか? この【08】で初登場します、うちの読者にはおなじみの女性ですが、別に彼女と特定しなくても良い話になっている(はず)です。島くん、ちょいと古代くんにからかわれてますね。
 それと、この「だ〜〜っと行って、ばぁ!! や!」というのは、最近、気に入っているコミックスの登場人物がよく言っている科白のパクりです(_ _;)。この本もお勧めなんですが、よほどお心の広い方でなければ、、、>> 山科けいすけ『SENGOKU』 はい、すんません。
 お楽しみいただければ、幸いです。 −−2011.02-08 筆


#09 寝息が聞こえると

 守にーちゃん、寝てます(_ _;)。なんでしょうねぇ。
 最初、島くんで行こうと思い、古代の寝息かぁ。それって訓練学校時代しかないよなー、と思います。そうなると、「夜明け前」で一度、やっちゃっておりまして。シチュエーションが暗いので止めました。かといってヤマトの戦い、でもヘンでしょ。実際はあり得ると思いますよ、逆もあり。『ヤマト2』の、島帰還・意識不明とかね。でもなんだかわざとらしいでしょ。

 真田さんの話をそろそろ書きたかったこともあります(全体のバランスからね)。真田志郎&古代守。どう考えても起きてるのは真田さんのような気がしません? 守にーちゃんはおおらかで豪快です。実際は真田さんの方が豪快な気はしますが、まぁこの人は。若干若い頃はマッドサイエンティスト入ってたと思いますので(うち設定)、なんだかそんな様子をじーっと見守ってたりしてそうですもん。

 宇宙図書館の第6回ブックフェアにJayさまの、真田さん・愛な素敵なイラストが届きました。
 この真田さんと守にーちゃんの絵に触発されたのは確かですが、うちの真田さんは、もっとクールかなぁ、20歳の頃は。クールというよりは、真田さん一人称なので、書いているうちに“かなりヘンな人”です。う〜ん、、、ここまでヘンになる予定ではなかったのですが。

 途中から時制が行ったり来たりするのは短い話をオチを付けてまとめるための私のクセでもあるのですが、少し迷いました。出すべきか、訓練学校時代で通すべきか!? でも。これ結局、“古代進と森ユキのバレンタイン”の話になっちゃってるんですよねぇ。へんなの。真田の8年間の変化と、兄弟それぞれへ向ける思い。対し方の違いと守への思い。……そんなことを読んでいただければ嬉しいです。ちなみに、この作品。かなり楽しんで書きました(^.^)♪苦労はしたけどね。 −−2011.02-14 筆(あとがき)


#10 この想いが届くなら

 本編改作の、唯一版です。…2008年に、「第三艦橋」さま・4周年記念に贈呈した作品で、「テレサ生還編」でした。今回の宇宙図書館・バレンタイン企画で復活。新月に置くつもりはなかったのですが、この続きは以前から書きたいと思っていまして。テレサと島くんの地球での暮らしを描く、「パラレル・E」と称しております(このパラレルEは、ほかに主な違いとして、白色彗星戦で、加藤三郎・殉職。これは陽動作戦を取ったためで、その作戦でより危険な特攻作戦隊長だった山本明分隊の方が生き残る、という設定なのです。あとはデザリウム戦あり、太陽膨張あり、ディンギル戦なし、とまぁこういうお約束ですね)。

 この話は「2月の短編」です。絵師・ERI画伯を引きずりこみたいだけのために書いた、、、わけではありませんが。この「ある3月の出来事」ですっとばした「2月のバレンタイン」を、丁寧に書いてみた“だけ”のお話です。
 でもちょっと島くん。あんたねー。
 本編とは、だいぶ人が変わっております。優柔不断のくせに、やるときゃやるさ……な感じで。おい、島っ!! 無抵抗の異星人相手に、なにやっとんじゃっ!! というようなお話でゴザイマス。思いっきり甘いです(*^_^*)。ま、よろしーんじゃないすか。島くんだし。 −−2011.02-09 筆  >>コラボレーションの「あとがき」は こちら★


 

 

【第2フェーズ】


#11 たとえ間違いだとしても

 2006御題に「雨」というのがありまして。本来、そこで出そうと思っていた、もう少し長い話でした。
 肝心の部分をすっ飛ばしてあります。富山敬さんのファンとしては、此処は書きたいところなのですが、敢えて飛ばしました。タイトル、「たとえ間違いだとしても」がブレるからです。
 「何故、島は艦橋を離れて自ら死ぬようなハメになったのか…」。
 『完結編』を(一応は)受け容れざるを得ない緑矢印面々の、最も大きな謎であり、様々な解釈を行なうところです。
 私はねー。申し訳ないっすね、【戦闘班長・古代進の采配ミス】説を採っております。……もちろん、その前に、島は自分の意思で、艦橋を出ていった。では、何故なのか!? というところです。

 この「御題」は基本的に、一人称で書いているものが多いので(<をを! ワタシ的にも新機軸だっ!!)、島がどう考えたかはわかりません。わからないようになっています、ですが、古代と島って、こういうところ実は一心同体なんすよね。きっと、古代の想像はほとんど当たっていたのではないかとも思うわけです。
 何故、逝った! 島に対しての怒りと哀しみ。この御題にはその話が多くなってしまうかもしれません。いまだに。その怒りと哀しみは、癒えることはなく、このworld全体・完結編後全体が、「島大介を失った世界」の構築なのですから。−−2011.01-31 筆


#12 号泣するきみの隣で

 タイトルからすぐに想起するのは、やはり『完結編』での富山敬さんの名演技でしょう。あのシーン、お相手が仲村秀生さんではなかったためにいまひとつ去っていく島大介の方の印象が薄いのですが。もちろん、航海班としてはテロップが流れた直後、立ち上がって「××、コロす…」と涙ぼろぼろ流しながら拳を握り締めた(<ものの喩えですが)ですものなぁ。
 ということで、このシーンは、あまりにもわかりやすいのでやめよう、と。
 この「御題」もともと、“見かけと反対”“天邪鬼”が一つのワタシ的テーマでもありますんで、さすがにこれでHappyな話は書きたくありませんでしたから、希望を感じさせる話はないかと思いました。

 ヤマトで一番の泣き虫ってだれかいな、と思ってみると、私の中では圧倒的第一位!が、古代進です。ウチ的息子・守くんや敵さんにまで言われてしまっています。いまからネタバレですが【13】もそのネタです。ワタシは、女の涙は特定のシチュエーションを除いて嫌いですが、男の涙はまぁ場合によって許す。(いやまぁ男でも女みたいなの増えてますから、それはダメだけど。)「男は親が死んだ時しか泣いてはいかん」とか昔の人は教育されたそうですが、うちの話の中で泣いてるのは男ばっかりです、悪しからず。オンナノコの方が強いのよ(^.^)♪ −−2011.04-30 筆


#13 涙を止めもせず

 「12」と語感が似ているので、場面を想定するのに結構、考えてしまったお題です。
 結論=【古代と山本】の話にしたかったんですねぇ。ところが、加藤と山本、一緒に死んぢまってます。どちらかが“回想”することができない。・・・確かにウチ的山本明は30年後に帰還しますが、、、それじゃ、このタイトル20本の(自分的)規定にちょいと外れますので。

 りらさんの書かれる「日々徒然」の、加藤と山本のやり取りが結構好きです。真似ったわけじゃないのですが、どちらがどちらをどう思っているか、というのを、ヤツら的口調で出してみたり。さらには「ヤマト・パート1」と「ヤマト2」の間の時代に、彼らが月でどうしていたのか。そういうのも書いてみたいと思ってみたり。
 月基地での話や、その間の艦載機隊連中の話は、短編や番外でちょこちょこ書いているのですが、日々の暮らしそのものに触れたものは、まだまだ書いていないものの方が多いんです。…なにせ、1年あるんっすよ。第一、第二、第三と基地に分かれた加藤・山本・鶴見。そのへんの話も書きたいですし、、、
  なんてことが、ちょっぴり書けてうれしかったです。加藤と山本の文化の違いとかも。

 ところで、タイトルを「男の涙。」にしたのは、語りが基本、加藤三郎だからです(ラストは少々違うけど)。
 「男はうれしいときは泣かないよな」−−これは私は「そおかぁ?」と思いますけどね。私の考えじゃありません、加藤も山本もそう考えている、ということです。泣くほどの喜び、というか。それを「涙する」という方向に持っていく感情線が育っていない二人です。古代進は、「そっち」へ行きます。ユキのこととかでも、喜んで、さらに泣いちゃいますから。う〜ん。
 お察しでしょうが、結局これも「古代進の話」なのですね。…別にファンサービスしているつもりはないんだが。−−2011.07.12 筆


#14 誰にも言えない

 『ヤマト3』です。副長ネタ、多いですか? 書いてて楽しいんですもん♪ 最初は「ライバルに先を越された、なんでどっかの惑星で荒れてた島くんですが、やっぱりそこは相棒。「07・探し出して見せる」と対のお話で、視点が違います。それと、07の方が初期で、このオハナシはもう末期。このあとシャルバートへの一連の話になっていく直前です。
 古代艦長、たいへん苦しい立場な時期ですが……私は、この頃になったら古代艦長、けっこう腹くくってたと思うんですよね。テレビのアニメを見返してみると、そうとしか思えない。初期の頃や『ヤマト2』の頃の、悲壮さとか、ナルシシズムは影を潜めている気がします。…まぁただね。古代進って人は「誰にも言えない」ことが多かった。これは誰もが認めることだけれど、この話のテーマはね。
 「パート1」。イスカンダルへの旅で、一番弱音を吐けなかったのは、航海長の島だったんじゃないか。と私は固くそう思っているので(もちろん沖田艦長は別格ですけれども)。それを書きたかった、というわけでした。ごめんね〜古代ファンの皆々様♪ −−2011.08.07 筆(あとがき書いたの遅くなりました)


#15 その声が聞きたくて

 真田さん、っていえば学生時代からスーパースター! 「ヤマトの女神」が森雪なら、「ヤマトの戦神」が古代進。それでもって、「ヤマトの守護神」とくれば真田さんでしょう。……みたいな。
 だったら、学生時代はどんなヒトだったか? 『復活篇』で拝見して、ちょっぴり切ない。皆が去ってしまって、青野さんの声も、富山さんを失って演じることに切なさを感じた。で、真田ってそういう立場だったんだと思う……島大介がいない。
 だから、古代守が居て、まだ「マッドサイエンティスト」してた頃の、若き日の真田志郎を、書いてみたくなり。2本目ですなぁ、、、しかし。何故、ギャグになってしまうのだろう??? 次の「17」も真田さんものですが、これは「パート1」直後なので、シリアスです(笑) −−2011.08.07 筆(あとから書きました(_ _)


#16 懐かしい髪の記憶

 これはテレサの話にしよう、と最初から決めていました。何故なら、澪ちゃんの話が某所で出てしまったからだよ〜(泣)。後出しは不利だぁ。「髪」といえば、松本キャラは皆そうですが、髪がキレイでロングですねぇ。うちのよーこちゃんは最初、断髪だったですが、登場人物で髪の長いオリジナル・キャラというのは、葉子だけです(<身勝手・笑)。あぁ、長髪前髪の山本明とかいたな(爆)。
 ともっかく、「テレサと島のラブラブ」が主旨ですから。えぇ! どんな話でもいいんですわよ。だってどうせ、本編じゃありえね〜っつの(笑)だからですねぇ。
 ERIちゃんちで「新婚日記」をやっているので、うちでは別視点で、やってよーとゆわれて、その気になった私。「結婚するまでのGrowing Up」をやってくつもりですが、とりあえず、2月・3月、と来て(<何年放っとんや・笑)、ようやく4月です。お花見は逃したようなので、新緑かGW(ってあるのか? この時代)に山へでもお出かけしていただきましょうか。

 この2人のLove Love話は、もう1本ほど書く予定です。ネタはまだ決めていませんが、17と20は決まっていますので、必然、18か19になるでしょうね。
 あ゛〜!! あと、4本だ。1本、苦労しそうな御題がありますが、あとは楽しんで書こうと思います♪ ではまた。 --2011.08.07 筆


#17 赤い糸が見えた

 タイトルを見た時、どういう話にしたらええっちゅうねん(-_-)と結構悩んだのですが。考えようによっては、いろいろな捉え方があるなと思い、面白いタイトルだと思いました。そのまま「運命の赤い糸」という捉え方をしても、いろんな人のいろんなかかわりがある。
 そのうち、へそ曲がりのムシが沸いてきて、「そうでないもの」を考えました。
 実は、此処まで書いてきた中で、自分が一番好きな話になりました。ただ、こうなると“表現できているか”と、ちょっぴり悩んだ物語でもありますけどね。
 某77maru77さまんちのお話が、とっても良い御話だったので、かぶらなくてよかったなぁ(^_^;)。古代と雪と赤い糸をアナライザーが語る。アナライザーのテーマカラーも赤ですもんね。それと、ヤマトと地球の赤い糸。

 そんな話にはなりませんでした。人と人を想像された方が多いと思います。単に、赤い地割れだったんですけども、ここに込められた真田たちの、古代にしても元ヤマト乗組員としての、われわれには想像するしかできない深い感慨があっただろう。
 ヤマトが持ち帰ったコスモクリーナーDで、再生した地球。これへの感動を、どう表したらいいかなとずっと考えていたような気がするんですね。最後の文章でもあるように、このあと地球は、感謝やイスカンダルの慈愛や、自然への畏敬を忘れ、ただひたすら高度成長へと向かい、『ヤマト2』の冒頭へつながることになるのです。 --2011.09.07 筆


#18 僕を叱って

 古代進、訓練学校時代の一つのエピソードです。わたし的には「ありそうな話」だけど、「もしかしたら絶対ありえない話」かもしれないとかも思っています。ココで加藤三郎くんが、けっこうイイ役なのは、シュミですから(^_^;)。このとき彼は18歳。島や古代より二つ年上だし、航空学校で実践経験あるし、戦闘訓練学校へ転属してきたときに、人とは違う覚悟しちゃってます。もちろん、生まれながらの大らかさとか、彼の性質もあるでしょうけどね。
 古代守−進の兄弟。
 2人とも、士官学校へ行って軍人になった経緯は思いっきり違う。時代が違うというのもあったでしょう。この時節の10年の違いというのは非常に大きい。守さんは、そろそろ宇宙へ出はじめています。そ〜んな明るいもんじゃありません。おそらく自分自身も、わかっていたこととはいえあまりの大変さに内心、苦しんでいた時期なんじゃないかと思いますね(>>本作でいえば「天使」の前あたりでしょうか)。

二つに分けました。
  さて、何故物語が二つあるか。

 どうしても“聖樹”を出したかったからですし、その兄で、すでに士官として艦に乗っている(まだ研修乗艦ですが)“古代守Jr”も出したかった。守と聖樹という性質の違う兄弟のこと、それと父親である古代進との関係。短い場面ですが、伝わるのではないかと思ったからです。
 この =1= の場面は、没にした1982年のオリジナル小説の出だしです。文章のあまり拙いところは修正したり、当麻の名前が変わったり、加藤大輔が出てきたりはしていますが、それ以外は当時のままです。当時は「オーロラII世号」ではなく、「ヤマトIII世号」でした。ヤマトは(私の物語の中では)、東克彦らが新人の頃、古代進を艦長にして再生した“II世号”での戦いのあと、さらにもう一度、新・ヤマトが作られ、古代の息子である聖樹は、「どうしても」それに乗りたかったわけですね。気持ちはわかります(^_^;)。…ただ、この“オーロラII世号”というのも、特別な艦でして。。。当面この話は書く余裕はありません。ごめんね。

 遠からず第三次星間戦争が起こるという時期です。ですが古代進はじめ、真田科学省長官はじめ、防衛軍幹部や事態を把握している人たちは、必死で地球を含むオリオン腕周辺の平和を維持しようと努力しています。古代守は戦艦プロメテウスに乗って(乗せられて)、ガルマン=ガミラス帝国近郊へ派遣されることになっているようです。
 そのへんのエピソードは「プロメテウスの劫火」という短編に書いて、、、ってまだ書きかけ(のまま何年放りっぱなし?)ですが、そのうちまぁどっかでお目にかけられるでしょう(本編とは関係のない、ちょっぴりコメディですし)。 まぁ、そんな時期です。

 古代守の責任感と使命感……彼は弟のこと、父のことを気にかけながらも、実は張り切ってます。燃えてるわけですよ〜。オトコノコですなぁ(^_^)。お楽しみいただければ、幸いです。 −−2011.9.10 筆


#19 ほんの少しの行き違い

 「テレサ&島world」も4本目になりました。実はタイトルの読み違いというイージーミスをして、この前に「パラレルE・5月/ほんの少しのすれ違い」というお話を書いてしまったのです。この一連は、どの物語群にも入らないので、【パラレルE/テレサ&島のpre新婚物語】という風に位置づけています。う〜ん、まぁ自己満足のお遊びですが、2人が幸せなら、いいかな、と(。本編が、あまりに悲惨なのでね、、、)。【島とテレサ:パラレルE index】は、こちらにあります。1月ごろ生命反応、2月3月とバレンタインを巡るやり取りの中、テレサは健康を取り戻していき……島の通常任務への復帰(「出発/5月」)、そうしてこれh6月のお話です。短いお話ですが、けっこう本人は気に入っています。ご感想などいただければ嬉しいです。 −−2012.1.19 筆


#20 再び巡り合えたから

 「完結編」にしようか「復活篇」にしようか、迷いました。しかし最後は、「古代を主役に」「ヤマトと出合う」物語にしよう、とほぼ決めていたのです。途中、“漢字問題”とかもありまして、出題者様にはご迷惑をおかけしましたが、結局、こういうことになりました。
 2012年1月21日。大上映会には行けなかったのですが、『復活篇ディレクターズカット版』を視聴しました。その結果、出来上がったのが、これです。
 この「20番目のお題」、説明っぽすぎるかもしれません。でも今、言いたいことを物語にすると、こうなったのです。久しぶりでした、作品を見て、「書かなくてはいられない」気分になったのは。ヤマトの持つ、ある種の切実さ、に押されて。あっという間に書いてしまった話です。

 実は、この20本のお話をまとめて本にしようという話があります。77maru77さんと共同本の予定で、5月5日刊行予定です。冊子読者様特典として「21本目のお話」も掲載予定です。しかしとりあえずは、【綾乃の20本】は、これでお仕舞です。

 古代進を主人公に、島で始まって、古代進を主人公に、島で終わる。
 そうして“ヤマトとの出合い”で終わりたかった。それが、古代進という男の、運命なのかもしれないと思ってきたからです。これは、古代進という男への、私からの挽歌です。忘れるな・・・忘れないに違いない。たとえ本編でどのように描かれようと、彼はけっして、共に戦った仲間や、逝ってしまった仲間、残された人々と宇宙に消えた多くの星々とその命を忘れない。。。親友・島大介と、加藤三郎、山本や斉藤のことは、ことに。そう信じています。
  お読みいただき、ありがとうございました。 −−2012.1.29 文責/綾乃


 

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